2004年8月12日木曜日

2004/08/12-13 日本出発→レンタカーで会場へ→そして渋滞

『降っても晴れてもコベントリー』。
旅行中、私の頭の中にはずっとこのフレーズがあった。旅行の支度をしている時に、どこかの英文サイトをwebページ翻訳で訳したところ、画面の隅にこの言葉が表示された。英文はなんだろ?『rain or shine』だと思うけど調べ直さなかった。でもこの日本語の『降っても晴れてもコベントリー』の響きが気に入った。

出発前にチェックしていた天気予報では、コベントリーに滞在している間中が雨と予想されていた。もちろん晴れるといいなと思っていたけれど、たとえ雨の中だったとしても、それが最後のPHISHだ。


8月12日@日本

08:45 静岡発のひかりに乗って東京駅へ

10:03 成田エクスプレスに乗り換え、成田へ

11:15 今回旅を共にする2人と合流。何度か会っているTと、今回が初対面のSちゃん。


緊張のSちゃん

Sちゃんとは、PHISHではないトレードで、つい最近知り合った。
彼は、生PHISH未体験で、海外旅行経験がなくて、運転免許も持っていないのに、コベントリーのチケットは購入していた。とりあえず、何から手をつけていいやらという感じで私にメールが届いた。
こちらはそのときすでに飛行機とレンタカーを手配済、しかも今のところ3人の予定だったので、「エアチケットの日程さえ会えば一緒に行こう」と誘った。

結局、エアは行きが私達よりも2時間後発、バーリントン着が私達の6時間後で手配できた。
Tとは、PHISHジャパンツアーのトレードで知り合ったのが最初だったと思う。以来ずっと、メールをやりとりしたり、ライブで会ったりする良き友だちだ。
Sちゃんと、コベントリーで初めて会うというのもちょっとなぁということで、Sちゃんにも私達の出発便に合わせて空港にきてもらった。
4人で軽く昼食を食べて少しのんびりしたら、もうけっこういい時間。Sちゃんに「チェックインとトランジットがんばれ。バーリントンで会おう」と言い残して私達はチェックイン。


14:10 成田離陸。

機内に乗り込むとすぐに、MさんAちゃんが私達に手を振っている。Mさんとは初めましてのあいさつ。他のお客さんもどうもPHISHに向かうような人が多い。しかし、意外に魚Tシャツは少ない。私は、迷いに迷った結果、ものすごくわかりやすい魚を着ていったのに。

ひさしぶりのユナイテッド。
軽食はこれ。「きつねらあーめん」。のばすとこ違うし・・・。
でもこれ、東洋水産が作ってんだよね。
だからスープとおあげは「赤いきつね」味だった。でも、麺はラーメンの麺。
なぜうどんにしないのか?!そしてこれはチャイニーズヌードルというのか?
突っ込みどころ満載だけど、味はまあ普通においしかった。プラスバナナという組み合わせもなかなかいいセンス。


機内では、『ギャラクシークエスト』と『ジャージーガール』を見た。前者は公開中に見逃していたのでラッキーだった。超くだらないコメディ-映画。こういうの大好き。ジャージーガールは家族愛もの。日本じゃ映画館公開はしなかったのではないか?まあ普通におもしろかった。

11時間程のフライトの後、トランジット場所のシカゴに到着。

入国審査はけっこうな列になっていた。その列で、私達の前に並んでいた日本人の魚釣り団体に話し掛けられる。
「どこからですか?」「静岡です」「まゆさん?」「そうです」「どーも、KGです」とKGさん。
以前にトレードでお世話になったKGさんだった。会って話すのは初めて。
こうして声を掛けていただいてうれしい限り。こんな顔でもネットで公表している甲斐があるってもんです。
簡単なあいさつの後は、お互いの今後のスケジュールなど話す。KGさんグループは今晩のホテルを手配済なのだけど、キャンセルして出発しようか迷っていた。疲れているし、一晩寝るのもいいかもしれない。どうやら帰りの飛行機も同じ便のようだった。

シカゴのトランジットは1時間程しかなくて、かなりギリギリの手続きだった。ターミナル移動もモノレールみたいなものに乗ったりして本当に遠かった。なんとか間に合ったけれど、シカゴのオヘア空港は広かった~。


8月12日@Vermont

16:15 16時31分の到着予定が、少し早く着いた
(と思うが記憶があいまい。同じエアだった方、違ってたら教えてください)。


荷物を受け取ると目の前がレンタカーカウンター。けっこう混んでいる。
しかし、ハーツの受付の人は親切だった。私のダメダメ英語にも丁寧に答えてくれた。
そして、PHISHのためにコベントリーへ向かう道順をプリントしたものをくれた。地図にもマーカーで「ここを通るのよ~」と道をなぞって書き記してくれた。まあこの地図が後の行程の運命をわけるわけですが。

無事にレンタカーを借りて、とりあえず買い物をしようとバーリントンのダウンタウンに向かう。どの辺に大型スーパーがあるかとかまったくわからないので適当に走る。
雨も降っているし、近くに路駐してプラプラする。


PHISHが昔演奏していたというNectar'sに行ってみた。
入り口は2つに別れていて、中でまたくっついている。右に入るとバーとステージ。左はレストラン。


とりあえず左に入るとTシャツが売っていたので買ってみた。店の人に「PHISHに行くの?」と聞かれたので「そうだよ」と言うと、「終わったら友だちも誘ってまた来てくれ」というような事を言われて、店の案内をもらった。
お客さんは、大量のチーズで物体がみえなくなっている何かを食べていた。「何か」はわからないけれど、とにかくこってり濃そうなもの。

別のバーにもこんなチラシが。



ここは、この看板につられて中に入ったけれどカエルはいなかった。アーティストものの雑貨屋だった。置いてあったものは、どれもけっこう高価。


本屋さんのディスプレイでもPHISH。


近くにスーパーを発見したので、水、トイレットペーパー、パン、チーズ、ハムを購入。

20:00 再びバーリントン空港へ。

静岡の友だちKがこの時間の便で来るというのでとりあえず出迎え。
すでに5日からアメリカに入っているHとDがKを迎えに来ることになっていたが、実は、この2人がちゃんと迎えに来るかも心配だった。

心配をよそにHとD到着。暇で昨日からバ-リントン入りしていたとのこと。


タイミングよくKも到着口から出て来た。


「会場で偶然会えるかなあ。会えなければ日本でね」と言って彼らとはこれで別れる。



私達が静岡の連れと話している間、Tは、ずっとメールしてた。


それから腹ごしらえ。空港で食べるつもりがレストランはすでにクローズ。

さっき通った道でバーガーキングを見かけたのでそこへ向かう。バーガーキング大好きな旦那は「さっそくバーキンだ」と喜んでいる。とりあえず、3人で地図を確認。ハーツでもらったものはハイウェイを行くコース。私がyahooで出力してきた地図は、下道の100号を行くコース。
さっき空港で会った人に、今の時点で9時間くらい渋滞らしいと聞いていたので、きっとハイウェイを降りた付近からだろうなあと話す。でも9時間なら、明日の朝には会場入りだ。地図もわかりやすいし、ハーツで教えてもらったハイウェイのコースで向かうことに決定。

再び空港へ戻り、22:46着予定のSちゃんを待つ。

ここでMさんAちゃんと再会。彼らも同行の友だちを待っていた。

Sちゃんの便は予定より早く到着した。昼間の便よりも沢山の日本人が乗っていた。もちろんみんな目指すはPHISH。SKさんともここで初対面。キモックM/Lではお話をしていたのだけど会えてよかった。
日本人の何人かと話しをすると、今夜はホテルに泊まる人、私達のように夜走る人にわかれていた。どちらにしても「会場で!」を合い言葉にここで別れた。

23:00 出発

おっかなびっくりの私の運転。他の3人は、本当に私なんかの運転でよいのだろうか。
6年前からほとんど運転していないのだけど・・・(というのは黙っておいた)。

けっこう雨も強くて視界が悪い。2号を西に向かい89号の入り口へ向かう。

早速『89』という標識が見える。「あれ、ここを入るの?」と私が聞くと、「そう」と誰かが答えた。入ってみると、なんか違う。southの入り口へ入るところをいきなりnorthに入ってしまっていた。番号だけ見ていてもダメなんだと今さら気付く。パニクる私。「ひょえ~どうしよう~」。Tが「次ぎの出口をでて」と言ったのが聞こえ、目の前に現れた出口を降りる。すると、そのままsouthへ入るレ-ンにつながっていた。ふたたび89号に入りなおす。ホッと一安心。

しかし、私は雨で全然センターラインが見えない。左右にフラフラと蛇行運転。とにかく低速で行こうとlimitの60で走り続けた。
途中の出口で89を降りて国道2号へ入る。
Tのナビに従って走っていくと・・「ごめん。さっき曲がるところ間違えた・・・」とT。たいして走っていないし気を取り直してUターン。すぐに元の場所へ戻る。しかし、ここから先のこの2号がけっこう長かった。ほとんどが山の中のような道で、ただひたすらに真っ暗だった。でも対向車もこないし、後ろに着く車もめったにいなかったので私にとっては運転しやすかった。

8月13日@Vermont

1時間程して91号のハイウェイに入る。今度は順調に合流。目指すは26番出口。

21.22と順番に出口を過ぎて行く。近付いてるって思うとだんだん気分も盛り上がってきた。
「いったいどのあたりから渋滞するんだろうね~」なんてお気楽に話ながら走り続けた。

24番出口を過ぎ、さあ、もう近いぞと思ったとき、前方に車のライトの列が見えた。渋滞だ。時刻は午前1時過ぎ。「予想していたよりも長くなってるね」と話す。「それでも早ければ朝方には着くだろう」と旦那。TとSちゃんはすでに眠りに落ちていた。

そのままアイドリングを続けて3時くらいまで待つ。もうずいぶんと全く進んでいない。サイドブレーキは引いたまま、窓も曇ったままだ。
ちょっとエンジンを切って外の様子を見ることにした。すると、私以外の車はみんなとっくにエンジンを止めていた。ラジオを聞いていたので周りがエンジンを切ったことに気付かなかった。

そうか、もうみんな今晩は動く気がないんだ。ちょっと呆然。今なら左の追い越し車線に移って先を目指すこともできる。でも、オフィシャルの注意事項には、『とにかく26番出口から合流してこい。ほかの出口から来ても戻らせる』というようなことが書いてあった。
先がどうなっているのかわからないし、車が少し会場に近付いたからといって、早く中に入れるとは限らない。とりあえず、夜が明ければ渋滞も動くだろうし、昼には会場に着きそうだ。
私達も他の車と同様にエンジンを止めて仮眠した。



05:30 突然、前の車のテールランプが点灯した。いよいよ動くんだ!
私もすぐにエンジンをかける。車両2台分ほど前に進む。それからまたずっと停止したまま。
「どうなってんの?!」。ふとルームミラーに目をやると、私から後ろの車が一斉にウィンカーを出して、左レーンになだれ込んでいる。しびれをきらしていたのは私だけではなかった。でも、やっぱり先の様子がわからないだけに、この列を離れる決断はできなかった。
すぐにまた、私の後ろも元通りの渋滞に戻った。

お疲れモードな後ろ2人組。



まだわりと元気。


MOOSEといえば、SKBです。思わずミッチーの顔が浮かんでしまった。


その後、すこおしずつは進んだのだったかな?もう記憶が曖昧。エンジンをかけたり止めたりを繰り返した記憶はある。恐らく数メートルは進んだのだと思う。

みんな空腹で起き出す。サンドイッチを作って食べる。うまい。チーズもハムもいい味。しかし、ひとり2つずつですでにパンが終了。チーズとハムが余ってしまった。
水も飲もうと取り出して蓋をあけるとなんだか柑橘系の香り。うわっ、これ水じゃなくてライムウォーターじゃん。それを選んだのは私。しかも御丁寧にひとり2本ずつある。「ごめん」。なんでライム味なんてつけるのよ。普通の水が飲みたいのに~。コーヒーを入れたりする前に気付いてよかったけど。

10:00 「夕方には着くといいね・・・」だんだんと言葉に力がなくなる。かなり強い眠気が襲う。ここで旦那と運転を交代。私はしばらく爆睡。

旦那の話によると、その後パトカーがやってきて、右の側道に寄るように指示されたそうだ。
しかし、右に寄ったら、さっきまでいた本線の右レーンもすぐに一杯になり、出口への渋滞はいつの間にか2列になってしまった。

私が眠りこけている間に、このTシャツを歩いて売ってまわっている人がいたのでSちゃんが購入したそうだ。
きっとTシャツを売る人も今日のうちに会場入りのつもりだったのだろう。



渋滞でずっと隣同士だったスペイン人。自分で作ったこの版画を旦那にプレゼントしてくれた。
日本から来ているファンもすごいけど、スペインから来るというのもかなりのヘッズだ。彼女と2人だったのだけど、2人ともとても陽気で、冗談ばかり言っていた。
「コンサートは中止だから、車をひきかえせってラジオで言ってるよ」と彼。すかさず彼女が「この人はいつも冗談ばっかり言うの」と言った。みんなで笑った。まだこの時点では冗談だったんだけどね・・・。



14:00 とっくに車のエンジンは切ってあった。車から降りて椅子を出し、ビールを飲みながら談笑している姿があちこちに見える。バーベキューをしている人たちまでいる。他もスケボーやチャリで遊んでいる。

こんな状況、日本じゃ考えられないな。いくら渋滞していてもたぶんエンジンを切ることはないし、ましてやハイウェイで車の外に出てくつろいでいるなんて!もう半日以上こんな状況だから、なんとなく慣れてきたにしても、私にはこの血は流れていないなぁと思った。

とにかく、いつになったら着くのかけっこう不安なのだけど、私達みたいな初心者よりも、この渋滞で楽しんでいる彼らはこんな経験は何度もしているはずだ。そんな彼らが焦る様子もなく過ごしているのだから、きっといつかはこの列も動き出すに違いないと信じることにした。そうしないとやってられない。とりあえずまだショウまで1日余裕があるのだ。

歩いてくる人は、ビールやら何やら買い込んでくる。どこかに店があるらしい。Tが散歩がてら様子を見に行った。
1時間ほどしてビールを持って戻ってきた。おー、ビール飲みたかったんだよ。30分ほど歩いたところに25番出口があって、そこを降りたところにガソリンスタンドと売店があったそうだ。



我々の愛車。FORDの何とか。車種なんてみなかったなぁ。Zさんのまねをしてレンタカーに魚ステッカーを貼ってみた。
旦那が出発前から"やってみたいこと"のひとつだったのだ。
私はレンタカーに直に貼るのが不安だったので、日本でマグネットシートに貼って持ってきたのだけど。


穴があくほど見たよ、これ。
道はわかりやすいからそんなに見なくてもいいんだけど、何せ暇だから。


夕方から強い雨がずっと続いている。前の様子は全く見えない状態が続いた。時折、空気を入れ替えるために窓を開けたけれど、たくさん車内に吹き込んでくるのであまり長くは窓を開けていられなかった。

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